僕は、うつ病で4ヶ月間会社を休み復職した経験があります。
体験記はこちらに書いています。
うつ病の患者である自分の視点で、どのように接してもらいたいか、また、うれしかった事を書いていこうと思います。
1.復帰した社員の状態を知る。
職場復帰した人の多くは、完治していないと思います。
僕も4ヶ月間休みましたが、もうこれ以上休んだら仕事に復帰できなくなるとの思いから、区切りのいいお正月明けから復帰しました。
完治というのは程遠く、全く自信はなく恐る恐るの状態です。
休んでいる期間が6ヶ月であろうが1年であろうが同じような状態の人が多いと思います。
僕もそうですが、うつ病患者の多くはパニック障害も併発しているので、出来ることと出来ないことがありますので聞いてあげてください。
ちなみに僕が出来なかった事は、
1.電車に乗れない
2.会議に出られない
3.お客さんと面談することが出来ない
4.車に長時間(1時間以上)乗れない
5.多くの人の前で話すことが出来ない
復帰したのに、出来ない事だらけですね。
うつ病で休む前でしたら、「大丈夫です」といって無理するでしょうが、病名もはっきりして本人も自覚があり周りも知っていますから、正直に答えてくれると思います。
その他にも、8時間働くパワーがなかったり、毎日出社することが出来ない人もいるかと思いますので、よく聞いてやって欲しいです。
僕は技術系の仕事をしていたので、上記の出来ないことがあっても何とかやってこれましたが、営業職なら無理ですね。その場合は部署異動などの配慮が必要かと思います。
2.復職した社員の病気は治っていません
復帰したからといって、以前と同じペースで仕事は出来ません。
多くのほかの病気と違い、復帰して2週間、3週間たてば大丈夫だろうと思わないでください。
僕も3年くらいは人並みに仕事が出来なかったと思います。ですので、慌てずに仕事のペースを落としてやってください。
仕事を与えると当然給料をもらっているので、無理しなくてはいけなくなります。残業にならなく、プレッシャーがかからない程度の仕事を与えてもらいたいです。
僕の場合、パニック障害も併発していたので「倒れてしまうんではないか。死んでしまうんではないか。」という恐怖感が襲ってくることがありました。体調のことを考えなくなり、無心になれる単純作業が一番良かったです。
いつになったら、前の通りでいいかというと見た目では本人の体調は分からないと思います。しかし通院と服薬をしていないようならもう大丈夫ですが、その他に休みの日に遊びに行ったという話を多く聞けるようになったなら、元気になった印です。

3.復職後うれしかったこと
僕が復職してからも、上司や周りの人たちが気を使ってくれて恵まれた環境でした。
自分は、また会社に行けなってしまう事だけを最大限注意していました。
もう一度休んだら、会社を辞めるしかないと思っていたからです。
20年以上前のことですが、今でも覚えているうれしかった会社の人の言動があります。
1.復帰してから初めて残業しなくてはいけなくなった時、「大丈夫?」と上司が言ってくれた事。
2.会社の大きな発表会があり、本来なら自分がやるべきなのに仲間が何も言わず代わってくれた事。
伝わりにくいかもしれませんが、いつもいつも「大丈夫?」と聞かれたらうっとうしいですが、その時一度だけ言われてうれしかったです。普段は何も言わないけど、気にしてくれている事が分かったからです。もちろんその他の日は、残業しないで自分のペースで仕事をさせてもらっていたのも、うれしかった原因の一つです。
発表会については、病気でなくても嫌な事なのです。それを、代わってくれた時も終わった後も何も言わずにやってくれました。今でも感謝しています。
4.会社の役割
ここまで読んでくれた皆さん。
こんなに甘やかしていいのだろうか?と思いますか?
同じ給料をもらって、何年も..
辞めてもらった方がいいですよね。周りは気を使うし、効率悪いし。
僕は経営者ではないですが、生意気なことを言うと会社は何のためにあるのか考える必要があります。
「社会に価値を供給し、貢献する事です。」
社会に貢献するということは、病気を持っている弱者を雇用するという形で守ることも大切なことです。
僕は、守られた期間がありますが、その後は貢献してきているつもりです。
社会への貢献だと思い、会社の存続と共に、うつ病の人やその他の病気の人の雇用も守ってもらいたいです。
5.復職した社員:最後に
結局のところ接し方としては普段通りにしてあげて、多くの声掛けは逆にストレスになります。
何も言う必要はないですが、気にかけてくれることがうれしいです。
とにかく、本人は毎日仕事が出来ることが喜びですので環境を配慮してあげてください。
こちらの記事も参考にしてください。
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