西堀栄三郎先生の「ものづくり道」を読んで、アイデアを実現するためのコツを学びました。
アイデアを提案する側、受ける側両者の立場で考えてみてください。
1.「ものづくり道」創造性とは
「創造性」とは、従来常識と考えられている事とは違う「非常識でやる」ことであり、「非常識にものを考える」ことであるから、それは並大抵のことではできない。世間には常識的な人間が多く、少しでも常識から外れようとすると批判したり足を引っ張ったりした挙句に、「馬鹿」とか「狂人」呼ばわりするからである。
西堀栄三郎先生の言葉です。ごもっともですね。
皆さんは、批判されたり足を引っ張られたことはありますか?
経験がある人は立派です。すごい。
アイデアを出しているからそうなるのですよね。アイデアを出さずに言われたことだけやっていては、面白くないし会社の成長もないですよね。
この本は1980年代に書かれたものなので、「馬鹿」とか「狂人」のいい方はさすがに古いですが、「めんどくさいやつ」とか言われそうですね。
2.「ものづくり道」馬鹿と大物
非常識な発想がモノになるためには、それをする「馬鹿」と言われる人と、それを育てる「大物」が現れてこなければならないと思う。そうでなければ、素晴らしい着想も単なる「絵に描いた餅」に終わってしまう。
あなたは、「馬鹿」の立場でしょうか。
それとも「大物」の立場ですか?
両方かもしれませんね。
この本では、日本で初めて南極を探検した白瀬のぶを「馬鹿」とし、支援した大隈重信を「大物」と言っています。
後の内閣総理大臣、大隈重信は当時北極や南極の探検に関心を持っていました。しかし、外国人はたくさんの探検隊がいるのに日本人は誰一人としてそういう勇敢な人物がいないことにイラついていたのです。
そこに白瀬のぶが現れたから「面白い、行ってこい」となったわけです。
大隈重信の支援により南極探検が実現したわけです。
会社でも同じことが言えるのではないでしょうか。
何を言っても首を縦に振らない守りの上司。
もう、言っても無駄だから考えない!
こうなりますね。
その上司はあきらめて、その上の上司に声掛けしましょう。腐っていたら時間がもったいないです。
部下のアイデアを踏みにじっていませんか。リスクが怖くて。
そんな組織、だれも望んでいませんよ!
「やってみろ」と言ってから、やり方を一緒に考えればいいのです。
やってみろと言ったからにはあとは引けません。自分も追い込んで考えることが重要です。
まずは賛成する人が「大物」と、西堀栄三郎先生も言っておられます。
大物がいなかった事例として、江崎ダイオード(トンネルダイオード)の発明を例にあげています。
江崎玲於奈博士はダイオードの発明につながる、トンネル・エフェクトに日本で気づいた。
しかしその発明を育てる「大物」が日本にはいなかった。
結局、アメリカに行きそこで評価され、日本に逆輸入という形で入ってくる。
後の1973年にノーベル物理学賞を受賞。
日本で、評価できる「大物」がいなかったのですね。
(日亜化学工業の中村修二氏は青色LEDでノーベル物理学賞を受賞しましたね。会社と対価でもめたようですけど)
アイデアをモノにしたかったら、「大物」を探すこと。
「大物」になりたかったら「やってみろ」と言っちゃうこと。
が大事です。
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