GAFAM(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフト)が世界のトップに君臨しインターネットの広告費がテレビ広告費を超えました。
インターネットの大事な本質の一つは、情報や物を小分けにして、離れていたものをつなげることです。それによって、今までなかった情報の流れ、物の流れが起こり、そこに新たなビジネスが生まれる。これが伝えたい一番大事なメッセージです。
「ネットビジネス進化論」尾原和啓著
会社内で新しい事業を考えている方に向けた記事です。
副業などを考えている方は、こちらの記事を参考にしてください。
1.ネットビジネス:消費の変化
日本の企業はモノづくりが得意(だった)ですが、現在世界の企業を時価総額で並べると、トヨタがかろうじて30位台に入る程度です。
現在(2021年)はモノの消費よりも、コトの消費が増えてきました。
モノがあふれかえり、消費が経験や体験に移ってきたのですね。もちろん以前からコト消費はあったのですが、比重が高くなってきたのですね。
回数増えたり、一回ごとの付加価値が増えてコストが高くなってきています。
コト消費とは、旅行やディズニーランド、コンサート、スポーツ観戦などですね。
今後は「トキ消費」の時代になります!
トキ消費
トキ消費は(時)です。特定の時(時間)を楽しむことです。
インターネットの普及によりSNSが流行し、コト消費が疑似的にかつ容易に体験できるようになったので、飽きてきたのですね。
そこで、トキ消費。
一番日本において分かりやすい事例が「ハロウィン」ですね。
みんなが仮装して、ひとつの場所に集まって行う参加型イベントです。
お祭りじゃん!
そーだ!そーだ!
「ハロウィン」って昔は日本で行う情報はありませんでしたが、最近聞くようになりましたね。
しかしこれ、「お祭り」じゃないですか?
はっぴ着て、みんなで楽しんで…
SNSでの交流だけでなく、やはりリアル!
やはり、スマホのアプリだけでなく、みんなで集まって、騒いで、見てもらいたいのですよね。
結局インターネットで時代は変わりましたが、選択肢が増えただけであって本来の楽しみ方は残っているのですね。
トキ消費は「ハロウィン」だけでなく、ディズニーリゾートやコンサートなども実例として挙げられています。
コト消費と似ていますが、一方的ではなく一緒に参加しその時しか出来ない体験という意味で違いがあります。
クラウドファンディングなどでお金を集めてイベント作り上げるというのも同じですね。
少し脱線しましたが、ネットビジネスの成功例をあげてみます。
2.ネットビジネス:企業成功事例
いわゆるシェアサービスが代表的な事例です。
➀モノのシェア(フリマやレンタル)
➁空間のシェア(ホームシェア、会議室)
③移動のシェア(自転車、車)
④スキルのシェア(家事、育児)
⑤お金のシェア(クラウドファンディング)
エアビーアンドビー
民泊ですね。家(部屋)を小分けにして、余っている部屋を貸し出そうという事です。
部屋が余っているので貸し出して少しでもお金が入ればいいという人と、ホテルのように立派でプライベートが守られなくてもいいので安く泊まりたいという人が、アプリでマッチングすれば両者がハッピーになれます。
全世界で600万件も登録されているそうです。
会社の設立は2008年で2021年現在の時価総額は約3兆円というとてつもない会社に成長しています。
ちなみにトヨタは時価総額32兆円です。歴史が違いますが3兆円ってすごいです。
ウーバー
UberEats(ウーバーイーツ)は日本でおなじみですが、ここでのウーバーは車の相乗りです。アメリカをはじめとして中国や多くの国で行われているようです。
僕も中国で乗ったことがありますが、アプリで呼べば目的地を通る、近くにいる車が来てくれる。
ほとんどの車には4人以上乗れますので、1人で乗らずに空いている席をシェアする事は、運転手から見れば余計な時間を使わずに稼げるという事になります。乗る方もタクシーより安く乗れます。方向が同じなら車の定員まで乗せることが出来るのです。
渋滞の解消や、環境問題にも役立っていますので、その視点では地球規模で推進した方がいいでしょう。しかし車で他の人を乗せるビジネスというのは日本では法律で規制されているので出来ないのが現状です。
シェアライド自転車
シェアリングエコノミーは本来「P2P型」といい、余っているものを人が人に貸すものですが、自転車に関しては「オンデマンド型」といい貸し手が専用に保有し貸しだすビジネスです。
アプリで登録すれば、スマホでキーが解除され好きな所に返せばいい。このようなサービスだったと思いますが、中国で問題になったニュースを覚えていますか。
多数の業者がビジネスに参入し、自転車があふれかえり結果的に倒産多発。大量の自転車が破棄されるという事態になったのです。中国らしいと思いますが、参入のスピードと競争は日本とは全然違いますね。
このような3つの事例をあげると、アプリを使ったインターネットにより個人個人が結ばれて成り立っています。空き部屋や車の1人乗りなどは今までも当然ありましたが、インターネットとスマホにより活用できるようになりました。
3.ネットビジネス:C to C の危うさ
知らない人の家に泊まる事や、車に乗るのは怖い!
ですよね。
旅行先で民泊するとその土地ならではの文化が楽しめるなどと言う人もいるのでしょうが、実際、事件も起きているようです。
ではどのように発展しているのか?
これは皆さんも活用している、評価ポイントのようです。
メルカリやヤクオフで他人から購入するとき、評価ポイントを絶対に見ませんか?メルカリで言うと「残念だった」が多い人からは買わないでしょう。
また、C to Cとは少し違いますが食べログなどの口コミも重要な決定要素になってきていると思います。評価ポイントも結局は個人が行うので100%信用は出来ませんが、多くの人はまじめに答えてくれていると考えて信用しています。
部屋を貸す人借りる人、車に乗せる人乗る人それぞれが評価されて信用で成り立っているのですね。
4.ネットビジネス:最後に
ネットワークによるC to Cビジネスは信用から成り立っており、その信用は他のサービスにも活用されていくのでしょうか。僕の信用度95点なんて言う点数で表される時代が来て、お金を借りたり、会社への採用に利用されたり、結婚相手の条件は90点以上、なんていうことが可能な時代になってきています。しかしそれがいいのかは疑問です。
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