35歳の会社員と、70歳前の老人風の男との一夜限りの物語です。
和訳本なので少し読みにくいところもありますが、内容は優しく短いのですぐに読めます。
大雪で封鎖になった空港で、たまたま老人と一緒になった35歳の男が仕事について、人生についての講義を受けることになります。
アップルコンピューター
コカ・コーラ
スリーエム(3M)
リーバイス
知っているメーカーや製品の事例とともに物語が進んでいくので、スッと頭に入ります。
仕事は楽しいかね?
空港で帰宅が出来なくなってしまった35歳の会社員のもとに、老人が話しかけてきた。話を聞いているうちに会社員も自分の話をするようになりました。
「私は真面目に一生懸命に仕事をしている。手際よくきちんとこなしてきた。なのに一向に出世出来ない。一年が過ぎても昇給はスズメの涙。」
このような愚痴をこぼし始めました。
もともと会社員は自分で事業を始めるような意欲があり、仕事をこなすだけの存在ではなかったのです。
ただ、事業に失敗してからはこのような愚痴が出る生活になってしまったのです。
そこで老人は、
「試してみることに失敗はない」
この文字をよく見える場所に貼っておきなさいと。
試してみることに失敗はない
会社員は?でした。
そうですよね。老人は何を言いたかったのでしょう。
目標を持つことに意味がないと言っています。
普通は5年後、10年後に何になりたいか、どうなりたいか目標を持て!と言いますよね。
老人は「目標を持ったところで、人生なんてどうなるかわからない」
まあ、そうですが…
では、目標もなくただ毎日を過ごせばいいのか。
そうではないのです。
遠い将来のことではなく、明日何をするのか。明日は今日と違う自分になること。
ということです。
まあ、将来の目標を持っていたとしても、明日何をやるかが重要なことは分かりますね。
何年後のために来月何をするのかではなく、明日何をやるかが重要なのですね。
もちろん、今日でも今でもいいのでしょう。
では、「試してみることに失敗はない」とは?
明日何をやるかということは、毎日毎日違う自分になるということ。
これには、試すことを続けなくてはいけないということ。
試行錯誤を繰り返し、手当り次第にあれこれやってみる。
行動することは失敗ではないと。
成功するというのは、右に倣えをしないこと
小説を研究しても、小説家になれない。
成功を研究しても、成功は手に入らない。
フットボール選手がクォーターバックのコーチになろうと、優れたクォーターバックの選手を片っ端から研究して、パスの極意を見つけようと思った。
結局どんなことがわかったか。
彼らに共通することはただひとつ。それは”それぞれ違ったふうにボールを投げている”ということだった
ピカソの絵を切り抜いてコピー機にかけてもピカソになれない。
失敗の為の戦略を練りたいのなら、必死になって目標を立てたり人の真似をするべき。
長期の目標を立てず、人のマネをせず、日々成長の為の行動をすることが大切なのですね。
自分流に解釈します。
例えば小学生が大リーグ選手になる夢を持ってもいいですよね。イチロー選手のバッティングを真似してもいい。
ただし10年後にはどのような変化があるかはわからない。すべての選手が二刀流になるのか?足が遅い選手は通用しなくなるのか?そもそも大リーグが存在しているのか?
どうすれば正確にボールが投げられるか。どうすれば遠くにボールが飛ぶのか。考えながらいろいろ試して、昨日の自分を超えるということでしょうか。
昨日の自分を超えるということは、昨日より遠くにボールが飛んだことではない。今日試したことがダメだと分かったことも昨日より成長していることですね。
小学生の事を書きましたが、会社員である自分たち当てはまりますね。明日どのように成長するか。
昨日と同じことを何も考えずにやっていては成長しませんね。何を試しましょうか。
試すことは簡単だが、変えることは難しい
人は試すことは好きだとされている。
ただし、”好き”と”やる”とは違う。
様々な企業で、新規事業開拓と言って試しているのではないでしょうか。
しかし大きく変化させることはしないでしょう。
過去の成功体験を捨てきらないのですね。
「まだ行ける!」といって。
第2のコダックにならないようにしなくてはいけませんね。
自分の力で...
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