女性社員の上司にこれからなる男性、女性社員の教育係になる男性、すでに女性社員の部下がいて困っている管理職の男性。女性社員との仕事に慣れていない男性は悩んでしまう事が多いようです。
僕は、会社で30年以上働いていますが女性の部下がいた事はありません。自分が働いている部署はもともと女性に選ばれにくかったのですが、近年では女性社員を採用し周りで働いています。
周りで見ている範囲ですが、とてもしっかりしておりハキハキした声がよく聞こえ、ナヨナヨした男性社員よりよっぽと活発に仕事をしているようです。
一方で、だれだれさんと意見が合わないとか、上司が理解してくれないとか入社早々不満を言う女性社員もいるようです。
女性が部下になったら、めんどくさそうだな~
自分も今まで、扱いに困るというか扱い方が分からないので「女性社員の部下はいやだな」と思っていました。
しかし、そのような事は言っていられないので勉強してみました。
参考書籍
参考に、最新のAmazonビジネス書のランキングを紹介します。
1.日本における女性社員(部下、上司)の必要性
日本は2008年の1億2,808万人をピークに人口は減少しています。その為働き手も少なくなり70歳定年制や外国人労働者の採用などを考え取り組んでいます。
同時に女性活躍推進法が2016年に施行され、女性が働きやすい環境づくりを企業に義務づけています。2020年に女性管理職の割合を30%にするというの目標を立てましたが、結局約8%程度までしか達成していません。
2022年4月1日には女性活躍推進法が改正され、101人以上の中小企業にも女性活躍の情報公開が義務づけられるようになり、企業において女性の活躍が更に推進されることになります。
女性管理職を増やすという事は、女性が長い期間働いてくれるという事になり、また女性の管理職に指導されたり周辺に存在することにより、若い女性社員が自分の将来像として目標にすることができ、長く働くようになってくれると思います。
結果的に、その会社では女性の管理職ばかりでなく女性社員も増えるという好循環が生まれます。
世界的に女性が活躍している国は、1位がフィリピンで48%、2位が米国で43%もの女性管理職がいるそうです。日本とは大きく異なります。
このような状況は、単純に人口に対する労働力の比率を高める為だけでなく、製品やサービスを提供する企業にとっても女性の活躍は必須になっているのではないでしょうか。
2.女性社員を含めたダイバシティ経営
管理職からすれば、部下が「はい、分かりました」と言って仕事をやってくれれば楽です。しかし自分でも分かっていますが、これでは自分の考えやトップの考えをこなしているだけで、企業としては生産性が悪いのです。
特に世界から後れを取り始めている日本は、ダイバシティ(多様性)経営を行い成長していく必要があります。もちろん女性だけではなく、人種、年齢、ジェンダー、宗教、価値観など含めてみんなの能力を発揮させて生産性をあげていく必要があるのです。
時間をかけて高品質な製品を作る時代から、新しい価値を創造する時代に乗り遅れてはいけません。その為に、不慣れではありますが様々な意見を取り入れながらスピード感を持って付加価値を提供していく必要があるのです。
女性は嫌だとか、変わった考えを持っている人はめんどくさいとか言っているあなた(自分の事を言っています)は会社にとって不利益な存在になっている事でしょう。
多様な人材の個性を受け入れ、考えていく必要があるのですが、ここでは女性について考えてみます。
3.女性と男性の性差
会社だけではなく、人生経験において女性の考えがよくわからない事が多いと思います。もちろんすべての女性の事を言っているわけではないし、同性(男性)でも同様なことが言えます。
しかし、一般的に男性と女性では違いが大きいと考えられます。
仕事に関係する事として、男性は「システム脳」、女性は「共感脳」とよく言われています。
「システム脳」は、物事を理屈や理論で捉え解決に結びつける。
「共感脳」は、コミュニケーションをとり相手と分かり合う。
はっきりとした理由は分かっていないようですが、遺伝的に考えると原始時代に男性は狩猟の為に瞬間的に獲物を捕るために判断する。女性は周りとのコミュニケーションを大切にしながら家を守る。という遺伝子の違いがあるという説があります。
遺伝子の情報だけでなく育った環境によっても違いがでて、多くの男性兄弟の中で育った女性や、反対に女子高を出た一部の学生も、より男性に近い「システム脳」に近づく場合もあるようです。
様々な考えがありますが、ここで一般的な考えとして認識しておかなければいけないのが、女性の「共感脳」です。
女性社員が上司や先輩に求める事として、例えば悩んだ時に解決策を教えて欲しいのではなく、「悩んでいることを共感して欲しい」という事です。
失敗事例として、相談があるというので悩みを聞いてアドバイスをしたのに全く喜んでもらえない事があります。解決策は分かっているのだけど悩んでいることを聞いてほしいだけなのです。
正直、自分では理解できないのですが、勉強した限り多くの方がこのようなことを言っています。男性とは明らかに違いませんか?もちろんすべての女性ではないですがこのようなすれ違いは多いようです。
ポイント1
●女性は悩みを解決して欲しいだけではなく、ただ聞いてあげて共感することを要求する。
●聞いてあげて、共感してあげる事が管理職にとって必要な事。
男性に比べて女性がおしゃべりが好きな理由は、他人に自分の考えを聞いてもらいたいからなのかもしれません。
性の違いで一番大きな出産について考えてみます。
4.女性の出産
女性の企業での活躍を考えるうえで、切り離せないのが出産です。出産があり、離職する可能性があるので育てるのが嫌だと思っている管理職も多いでしょう。
現在では結婚する男女は少なくなっており、出産する女性も人口減を見ればわかるように減ってきています。現在では子供のいない女性は約40%に達していますが、逆に考えれば半数以上が出産を経験します。
結婚して妊娠するまでは働き続けても、出産となればどうしても1年から2年は会社を休む事になります。
出産からの復帰を考えるときに、育児との両立が出来るのか、夫が協力してくれるのか、難しい判断となります。
出産前後では、本人は出産の不安もある中、仕事が継続できるかの不安も重なりますので、管理職の人はしっかり会社の制度を理解し一緒に考えてあげましょう。
ポイント2
●出産前後の休暇について会社の制度を理解し計画を立てる。
●復職後の残業、子供の看護休暇などについて、会社の制度と法律をお互いが理解し共有する。
僕も知りませんでしたが、たくさんの法律で守られているので会社の制度に無くても利用できることを認識しておきましょう。
5.女性社員(部下、上司)の扱い方まとめ
最初に書きましたが、女性社員は会社の生き残りにも必要です。
例えば、女性と男性の能力の差ですが、皆さんが共学であった学生時代の記憶にさかのぼれば、大きな差がない事は分かっていると思います。そのことからも女性が企業で活躍することは会社にとっても貴重です。
管理職は女性社員が結婚や出産によって辞職しないようにしなければいけません。
それには休業制度だけでなく、結婚や出産してからも働き続けたいと思うようになってもらうことです。
30才で岐路を迎えるとして、大卒でしたら入社後8年ですのでその間にやりがいを感じてもらうのです。女性は30才で子供を産むと考え逆算し、それまでに会社に魅力があるか判断するでしょう。
自分にもその考えはありませんでしたが、男子社員と大きく違うところです。入社時点から男性と考え方の違いを持っている女子社員が少なくないでしょう。
その為に、
ポイント3
●女子社員には20代で働き甲斐を感じてもらうように、達成感のある仕事をなるべく早めに任せてみる
●女子社員への過度の遠慮は不要。ただし法律の範囲内という事は絶対に忘れてはいけません。
まだ勉強不足ですが、参考になれば幸いです。
最後まで読んでくれて、ありがとうございます。
紀伊国屋書店のランキングです。
コメント