みなさんは、起業を志していますか。それとも会社を経営視点で見るようになった方ですか。
ビジョナリー・カンパニーシリーズの書籍に出会い、読み終えた後の感想と要点を一人の会社員として書きます。
いきなり2から読んで問題ありません。
ビジョナリー・カンパニー2ですが、実際に長い年月をかけて企業を分析し論議して書かれているので説得力があります。
最後に書かれている、ヒューレット・パッカード(HP)のデビッド・パッカードについての話は、最高の経営者としての見本ともいえるのではないでしょうか。
まず、デビットパッカードについて知っていただきたいです。
2021年8月に発行された、ビジョナリー・カンパニーZERO ゼロについてはこちらの記事で要約しています。
1.ビジョナリー・カンパニー2要約:パッカードの法則
デビッド・パッカードはビル・ヒューレットとHPを設立した。
会社の目標はなにか、「人集めである」
何をつくるかは決まっていない。しかし優れた企業を築いて、同じ価値観の人たちを集めたい。
デビッド・パッカードから学んだ法則
パッカードの法則
どの企業も、成長を担う適切な人材を集められるよりも速いペースで売上高を増やし続けながら、偉大な企業になることはできない。
企業の成長は、人材無くしてありえないという事ですね。ここで注意しなくてはいけないのが「偉大な」という所です。良好な企業にはなれるのです。
短期的に成長する企業はカリスマ経営者によって実現可能ですが、長く存続するような偉大な企業には「人」が重要だという事です。
簡単に言うと経営者の交代や、環境の変化で業績が悪化したときに乗り越える力がないという事ですね。
ビジョナリー・カンパニーとは、環境の変化を乗り超え長く存続できる偉大な企業の事です。
話を元に戻します。
ヒューレット・パッカード(HP)は、仕事がなくても優秀な人材がいれば雇用する。
このような「人」を中心とした経営をつづけ、偉大な築き上げた。
デビット・パッカードはこの後説明する第五水準の経営者なのだ。
晩年、巨額の富を得たパッカードは、質素な小さな家に住んでいた。楽しいことは親しい友人とのフェンスの修理をすることだという。
結局、56億ドルの遺産を慈善基金に寄付し目を閉じた。
家族がつくった追悼の小冊子の写真は、作業服を着てトラクターに乗っている様子を写したもの。
巨額の富を成功者として自慢する人間ではなく、質素で謙虚な人間「第五水準」の経営者なのだ。
第五水準の経営者からはじめ、僕が重要だと思ったことを説明します。
2.ビジョナリー・カンパニー2要約:第五水準の経営者
偉大な企業にはやはり経営者は重要なのです。
第五水準の経営者とは何のことか。当然第一水準からあり、第五水準が最高ランクです。
皆さんはどの水準を目指していましたか?皆さんの会社の経営者はどの水準ですか?
経営者を比較した水準ですから、そもそもレベルが高いのです。第一水準でも立派な尊敬できる人ですよね。
僕の会社の経営者はそうですね、第二水準くらいでしょうか。
第四水準では良好な企業であって、偉大な企業にはなれないのです。
良好な会社と、偉大な会社を分析した結果ですから単純な思想ではないことを承知して下さい。
このように経営者が偉大であっても企業は1人では動かせません。ではメンバーはどうするのでしょうか。
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3.ビジョナリー・カンパニー2要約:バスに乗せる人
これについても事実に基づいた分析です。
「誰をバスに乗せるか」=誰と一緒に企業を成長させるのか。
通常、まず戦略を立てて優秀な人を配置していく。偉大な企業はその逆です。
人を選んでから戦略を立てるのです。ただし、その人材は優秀なだけではなく、適切な人材という事が重要なのです。
その席ごとに最適な人材を選ぶ。
ではそこに不適切な人材がいたらどうするか。このような場合リストラは適さない。徐々に後方の席に移動(異動)してもらうか、定年でいなくなるまで5年、10年待つかです。
最適な人材がなぜ先であるかというと、戦略に変化が必要な時その人たちが柔軟に対応できるからです。
みなさんも社長の指示がないと動けない人たくさん知っていますよね。
人材が先に選ばれていれば、その人達が新たな舵が取れるのです。そして逆境を乗り越え世代交代しても反映し続けるのです。
ワンマン社長=偉大な会社ではないことが分かります。
では、戦略をどう決めるのでしょう。
4.ビジョナリー・カンパニー2要約:戦略
戦略を、「ハリネズミと狐」に例えています。
ハリネズミは単純に巣を守ることしか考えていないが、狐はたくさんの事を知っていてあれこれ考えハリネズミの巣を襲う。
勝つのはいつもハリネズミ。
企業に例えると、あれこれ考えずに重要なポイントだけに絞ってシンプルに考えなければいけないという事です。
シンプルなポイントとは、
1と2は分かりやすいと思う。1については現在全く従事していない事業においても世界一を狙えばいいのだが、頑張っても2位までしかなれないことが分かっているのなら、どんなに利益を出していてもその事業を辞めるべきだと言っている。
残るは3.です。利益は会社を存続させるために必要だが間違いを犯してはいけない。
例えば多店舗の経営ならば、店舗当たりの利益ではなく来客一人当たりの利益と考えなければいけない。
店舗あたりの利益と考えると、従業員を減らしたり、安い店舗にしたりしてサービスを怠りユーザー本意の経営から逸脱するからである。
来客一人あたりとすれば、立地や店舗費用無関係に、ユーザーが楽しく、買い物が出来るように考えることが出来る。
そのように、同じ利益でもユーザー視点での利益という事を忘れてはいけません。
偉大な企業はハリネズミの3つの概念が重なり合ったところを戦略としシンプルに経営していました。
儲かるからといって、重なりから外れていくと偉大な企業から外れていくのです。
5.ビジョナリー・カンパニー2要約:技術
技術経営などと言われ、新しい技術の躍進で成果が出ている企業もあるが、偉大な企業は成長した要因として技術は5本の指にも入らない。
良好な企業は技術的な躍進で成長するかもしれないがそれが継続するかが重要なのです。スタートアップで急激に成長しても前途のように「人」が追い付かず、環境変化やライバルの出現で対応できず衰退していく。
自社の成長戦略において、新しい技術が必要であれば利用すべきだが、流行に乗せられて技術ありきで進むべきではないという事を言っている。
6.ビジョナリー・カンパニーへの道
経営者は驚くほど謙虚であるが、情熱は高い。人を選び戦略も揺るがない。このような第五水準の経営者は決して希有ではないという。また、このような経営者の元で働いている従業員は、世界一を目指し情熱を持っているから楽しく働いているという。
対価(給料)は、人が企業を離れなければいいという。対価が多ければ良い結果になるという事はない。
以上が僕が考えたポイントです。まだまだ奥深いので書籍を読んでいただければと思います。
最後までありがとうございました。皆さんの発展を祈っております。
ビジネス書は結構高いですし、自分のレベルに合っているか分からないので購入するのは不安ですね。
最近知ったのですが、書籍が要約されている(音声でも聞ける)1冊10分 本の要約flier(フライヤー)というサービスがあります。10分程度で読めるように要約されているので、興味があったら購入するというように本の選定が出来ます。海外でも普及しているようなのでよかったら確認してみて下さい。20冊程度は無料のサービスがあります。
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